友の言葉

新緑の頃に産まれた友
彼女の著書のあとがきから
 
 「卒業する子供たちへ」
 
翼あるものたちが故郷へ、北へ、飛び立つころ、
 
あなたたちも飛び立つ。
 
あなたたちも、翼あるものたちと同じ強い志と元気な翼をもつように祈っています。
 
みんなお互いに、長い、難しい旅をつづけることになるから。
 
その翼あるものたちや、ほかのすべての生き物たちが精一杯、
 
一生懸命生きているように、あなたたちも生きてほしい。
 
 
 ときには、あなたたちの一人ひとりが孤独を知る。
 
いつも群れといっしょにはいられない。
 
そのときこそ、自分で
 
自分にある生まれつきの美しさと強さを感じてほしい。
 
自分の心といっしょに生きなければならないから。
 
ほかのものではなく、自分が正しいと思うことを貫いてほしい。
 
 
自分がたった今いるところをよく見て、よく聞いて行動すること。
 
その行動に対して責任をもつこと。
 
その生き方のなかで自分と合っている仲間を見つけられれば、
 
とてもうれしいこと。
 
けれど、それもあくまで自分が自分に忠実であってのことです。
 
一人になるとき、自分の心が静かであるためです。
 
 
もうひとつ、そしてこれが大きいこと。
 
自分の行動は、ほかのすべてのものたち、すべての生き物たち、
 
すべての水たち、すべての木と草たち、
 
そう、星たちにも影響を与えていることを、
 
一瞬も忘れてはいけない。
 
 
自分の行動を信じて、そして何が起こっても、
 
その行動からくる結果に対して責任をとるべきです。
 
 
みんなみんな連なっている。
 
あなたたちが選ぶ行動が、
 
ほかのものたちの生と死と関係していることを忘れないでほしい。
 
これは忘れやすいことです。
 
 
 大雨のあと、川の流れが速くなるように、洪水になるように、
 
いろいろなものが流されるように、
 
二本足のあなたたちも流されやすい。
 
便利さ、新しさに。
 
鳥たちが光るものを好きなように、
 
二本足たちもピカピカキラキラしているものに目も心も奪われやすい。
 
流されやすい。
 
けれど、それが危ない。
 
とてもとてもむずかしいけれど、
ほかのみんなが目を奪われても、
 
流されても、自分の魂の力を使って、
 
そのキラキラに耐え、流されないようにしてほしい。
 
 
そうしてこそ、ほかの生き物たちにもふさわしい兄弟姉妹になれるから。
 
 生き物たちは、みんな一人でも強く美しく生きているから。
 
「生き物として、忘れてはいけないこと」より
 
 
 もうかれこれ20年以上はお付き合いをしている。
ぶれることなく一所懸命に生きている彼女には、いつもたくさんの事を学ばせてもらっている。
私も初心を忘れずに行かなきゃと、久々の休みの日に思うのでありました。
 
「すべては生と死、それしかない、あとは飾りのようなものね」
 
ミタクィエ・オヤシン
 
敦子
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